やっと、できあがった7000字あまりのレポートは、稚拙なものだと思う。再考もできないまま、送信する。…終わりの、はじまり。次の課題締め切りが迫る…止まれない。
2夜連続の夜なべに、感覚鈍磨に陥っていた。
暑い日、眠い日、…そんな日のメール…心のバランスがとれない自分が恥ずかしい。
□10年後のインターネットの世界
インターネット科学期末課題「10年後のインターネットの世界」
この課題は、既に1ヶ月以上前に発表されていた。西村教授の講義から、抜粋したトピックをまとめても良かっただろう。ドラえもんの夢見心地の空想世界を論じることも、面白かったかもしれない。
でも…
インターネット科学の先を見つめることが、私自身の研究の方向性を見つめることにもなるだろうと、ずっと、考えながら、日々、仕事と研究の狭間で、私のメンタルなボルテージは、ぜんぜん上がらなかった。
現場の中では、先生方の使うネットワークや、子どもたちの向き合うインターネットの世界が、先端研究にある理想と、かけ離れていくのではないかという不安が、どんどん高まっていく…。
心理学の真理、教育学の真理に混乱する…。
「これからのインターネットを見つめるには、未来が支えていく光ファイバーや無線といった技術に大きく依存されていることを知ること。インターネットの目的である「自由」と「創造性」を追求していくためのインフラであること…」
村井純教授(慶大)の論理に納得しながら、一方で、揺れていた。
先月の東京ビッグサイトでのコンベンションは、モバイル各社の先端技術を感じながら、帯域規制という技術研究の行きつく先に立ちはだかる壁。先端技術の先に、本当に子どもたちのための未来があるんだろうか。ビジネス市場が支える先端技術研究の現実を見たとき、大きく揺れ動く。
教育は、見えていない…インターネットの先。
コンピュータが効率化のためだけに存在しているのなら、人間をこんなに苦しませない。[コンピュータ導入は、決して効率化になっていない現実]
結ばれることで、何かができるとしても、結ばれることで何が有益かを知らなければ、意味がない。[いじめメールの呪縛]
それよりも、もっとコンピュータが人間に近づくこと…それは、自分を知ること。コンピュータが、未知の自分を教えてくれること。
この先の研究の方向性に向き合いたいと思った私の我が儘は、西村教授には、たくさんの迷惑をかけてしまったと思う。提出期日を遅延して、たくさんの時間を頂いた分、これからのインターネット科学が進む先に、何があるのか、少なからず、理解できた気がする。
この数ヶ月、心理学領域にスタンディングしながら、その真理を見つめながら、自分の先を見つめること…遠すぎて、まだまだ見えなくても、その軌道を知っておくこと。今は、その軌道に乗れなくても、その軌道を捉えておくこと。
暑い夏、アンタレスの軌道をとらえた日…会いたかった日…