自己効力感Self-Efficacyとは
スタンフォード大学教授のバンデューラ博士によって提唱された概念である(Bandura, 1977a, 1985) 。バンデューラ博士は、行動療法を認知行動療法に発展させる大きな契機となった社会的学習理論を提唱した学者である(Bandura, 1971a,b) 。また、認知行動療法の主要な技法の1つである、モデリング法を提唱した学者でもある (Bandura, 1971b) 。このバンデューラ博士の社会的学習理論においては、人間の行動を決定する要因として、先行要因、結果要因、認知的要因の3つが考えられており、セルフ・エフィカシーは行動の先行要因の主要な要素となっている。つまり、セルフ・エフィカシーは、人の行動を決定する重要な認知的変数であり、認知行動療法において幅広く測定されており、変容のターゲットとされている変数である。
引用元:http://www.kokoronet.ne.jp/fukui/gses/index.html
簡単に言えば、何かの目標に対して、自分自身が出来そうだとか、頑張れるなと思う気持ちのことで、人間の行動の源泉になる重要な行動因子です。子どもたちが日頃、目標をもった勉強なり、活動を行おうとする時、自らが、その行動を起こそうできる心のあり方、「頑張ってみよう」「できるぞ」という学習意欲に繋がる重要な課題。
それらを、どのように教育の中で、育成していくか、特に発達障害の子どもたちにとっても、自己効力感が、自らの行動を形成、コントロールする認知的変数になっていくと考える。
この自己効力感と行動形成について、日頃のコンピュータ学習の中で、子どもたちにこの自己効力感を高めて、「これならできる」「やってみよう」という感じる指導は、コンピュータ学習にあるスモールステップ法によって、子どもたちの行動形成を導くことが可能であること。そこでは、子どもたち自身が、「できるな」という自信を形成してあげるために、具体的に、子どもたちにあった進度で、行動を導いてあげながら、行動のコントロールを図り、その子どもにあった行動達成までの時間を、教員側が、理解しながら、最終的には、クラス全体の行動形成を行うこと。これらが、重要なことである。実際のクラス運営の中では、クラス単位の行動が先行して、個への対応はなかなか難しいかもしれないが、コンピュータのような個別学習を図れる学習環境では、まず、一人一人の行動パターンを可視的に、量的に図ることが可能であること。
これらから、発達障害をもつ子どもたちだけでなく、クラス全体の子どもたちの行動形成ができることの可能性を考察する。
コンピュータ学習と行動形成、そこに、自己効力感の育成ができること…
今後、具体的に検証していく。