認知革命―知の科学の誕生と展開
Howard Gardner著 佐伯胖・海保博之監訳 産業図書
1987年に佐伯先生たちが翻訳した当時、認知科学の向かうべき方向性を私たちに、呈示してくれた時、そこでは、コンピュータやネットワークの向かう先が、どれくらい進歩するかも、どれくらい貢献してくれるかも、明らかにしなかった。
そこでは、
「科学史の中に伝えられている教訓と、哲学的背景の中に潜在している教訓に注意し、鋭い懐疑論の言うことには、耳を傾けても、留まってしまうことなく、どんな研究にも限界があることを認識しつつも、あまり臆病になってしまう失敗をおかさなければ、楽天主義でいられる基盤のあることははっきりしている。」
もっと、リラックスして、人間を見つめていきながら、コンピュータやネットワークと向き合いながら、教育を考えていくこと、そこでは、どんなに人間に近づくコンピュータやネットワークを作ろうとしても、人間のもつ複雑な創造的活動を超越できないこと。であるならば、コンピュータやネットワークは、人間にとって、より快適に、より有効に、寄り添わせるための道具として使うこと。コンピュータやネットワークの研究に終始しないこと、それよりも、私たちは、人間の心のもっと素晴らしいところを見つめていくこと。コンピュータやネットワークは、そのための技術でしかないこと。
「brainやgeneが100%明らかになっても、人間の学びは、わからない。」in Seminar