モバイルによる障害者支援を検証しながら,「モバイルの特性が活かされる支援が大切である」ことを,研究室で,確認しながら,Softbankと教育機関が連携して開発している研究報告に,参考になるたくさんの障がい者のための開発研究のあり方を学ぶ.
携帯電話を活用した聴覚障がい者向け
「モバイル型遠隔情報保障システム」の導入実験開始について
~誰もがより快適に学べ、働ける環境づくりを目指して~
iPhoneアプリによる支援開発は,プラットフォームのユニバーサル化にも課題があるのではないかと,インクルーシブルを目指す障害教育と同種の課題を感じながら,「モバイルの特性」から,障害種別の障害児への支援のあり方をを考えていくことだけでなく,そこには,ものとものを使う目的を考えることが大切であることがわかる.
ものは,使う目的によって,変容する.
Productsの紹介
○モバイル型遠隔情報保障システム
概要・・・引用元:http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20090817/335611/
モバイル型遠隔情報保証システムは、聴覚に障害を持つ人が学校の授業や講演会などに参加する際に、ほぼリアルタイムで字幕を表示するための仕組みを実現する。講師の音声をBluetoothマイクなどを使って、聴覚障害者が持つiPhoneに転送。iPhoneの携帯電話機能を使って遠隔地にいるボランティア「情報保障者」に音声を届ける。
目的・・・情報保証
対象・・・聴覚障害
○knfbREADER Mobile
概要・・・http://www.knfbreader.com/products-mobile.php
携帯電話で,撮影した文章を,音声に変換,読み上げる機能
目的・・・情報保証
対象・・・視覚障害
○kREADER Mobile
概要・・・http://www.knfbreader.com/products-kreader-mobile.php
携帯電話で,撮影した文章を,音声に変換,拡大機能,ハイライト機能
目的・・・情報保証
対象・・・学習障害
モバイルによって障害を持つひとたちを支援する目的は,コミュニケーション能力の開発に考えていくことよりも,一般には,情報保証のための研究が進んでいる.このことは,コミュニケーション能力プログラム研究や指導法研究をしていく中で,モバイルは,コミュニケーション能力開発に有効か,否か,という命題にもつながる.
そこでは,モバイルをどう使うか,という目的と,対象を明確にしていくことである.
proloquo2goの製品は,果たして,発話に困難をきたす自閉症児に有効か否かという課題は,米国等での,海外の先行事例での実証が重要になる.今回,カンファレンスでの報告に期待しながら,モバイルの使い方と障害を考えていく.さらに,日本語と英語における言語の違いによる統語論的課題(自閉症など障害種によっても課題は様々)を見つめ,音声(VOCA)による効果とシンボルイメージ(PECS)による効果を検証していく.
refernces:
自閉症児にVOCAを活用したコミュニケーション指導†
北島英樹/武田篤 秋田大学
自閉症ーその本態診断および治療
Geraldine Dawson 著 野村東助/清水康夫監訳 日本文化科学社 (1994)
自閉症児にVOCAを活用したコミュニケーション指導
The Use of Voice Output Communication Aid by Autism with Intellectual Disabilities
北島英樹 武田篤
秋田大学教育文化学部総合教育実践センター
http://air.lib.akita-u.ac.jp/dspace/bitstream/10295/672/4/jissen29d.pdf
google Scholar/ PECS Autism
http://scholar.google.co.jp/scholar?hl=ja&q=PECS+Autism%E3%80%80&btnG=検索&lr=
google Scholar/ VOCA Autism
http://scholar.google.co.jp/scholar?hl=ja&q=VOCA+Autism%E3%80%80&btnG=検索&lr=
CiNii
VOCA or PECS or レット症候群 or ダウン症検索該当なし
http://ci.nii.ac.jp/search?q=VOCA+Autism&range=0&count=20&sortorder=1
http://ci.nii.ac.jp/search?q=PECS+Autism&range=0&count=20&sortorder=1
http://ci.nii.ac.jp/search?q=VOCA+肢体不自由&range=0&count=20&sortorder=1
「心の理論」の発達
ミシェル・ドゥロー(Michel Deleau)
レンヌ第二大学 フランス
Abstract
The purpose of this article is to show what progress has been achieved in the field of “theory of mind” by widely reviewing the existing research from the early 80’s up till now. First of all, we attempted to classify different theoretical positions in the tree-like form according to how they answer the basic questions of human development. Then, we examined the validity of the models
proposed by pioneer researchers such as Perner, Wellman, Baron-Cohen, Harris during 80’s and early 90’s. After that, we analysed recent empirical researches examining the relationship between language and theory of mind. It revealed the close link between the two, but it remains to clarify what aspect of language helps children to construct an understanding of the mind. One
of the possibilities might be that conversation is a means through which others’ perspectives are conveyed. Our recent researches on the theory of mind in deaf children also seem to prove the importance of this aspect of conversation introducing alternative points of view.
【Key words】theory of mind, validity of theoretical model, language, deaf children