障害をもつ子どもたちにICTを活用した学習環境や,学習教材について,海外の文献を翻訳したり,実際に活用されている事例を特別支援学校で調査していく中で,特別支援教育における情報化については,Assistive Technologyとして,まだまだ理解されているところが少ないと感じる.今後,発達障害児のための支援機器の開発のためにも,教育におけるAssistive TechnologyとしてのICTの活用と,普及のための学習環境の整備の在り方を考える必要もあると考える.
e-ATと呼ばれる福祉機器の扱いを,e-AT促進協会では,以下のように説明している.
e-ATとは英語では、「electronic and information technology based Assistive Technology」
と表現され、日本語では「電子技術や情報技術をベースにした支援技術」と訳されます。
つまり、近年発展の著しいコンピュータなどを使った支援技術をあらわす言葉です。
e-ATは、障害のある人々の社会参加や自立のための大きな力となり、やがては社会全体を豊かなものにしてくれる可能性を秘めています。
引用元:https://www.at-online.jp/cgi-bin/manage_new/exec.cgi?submit_top&contents=guide1
障害を持つ人,高齢者などに,ICT(福祉ではあまり,この言葉はつかわれない)を支援機器として使ってもらうために,福祉情報機器コーディネーターという職業がある.
そのための資格養成を,前述のe-AT促進協会では行っている.
以下のサイトは,e-ATオンラインでのe-learningを実際に体験できる.
また,この体験学習では,ICTの活用とその意義にも少し触れられており,ICTの教育におけるAssistive Technologyの意義を考える上でも参考になる.
〈オンライン体験学習〉
テクノロジーと人間の共存
1.支援技術に関する不安と疑問
コンピューターを利用した教育
1.障害のある子どものコンピューター利用
http://www.at-online.jp/demo/interface.swf
特別支援学級での児童を対象にした学習支援事例
知的障害~ICTによる学習プラン
今後,特別支援学校,特別支援学級内での学習支援のためのICT活用が進んでいくことを考えながら,ひとりひとりの学習課題にあった支援の方法を検討し,ICTを有効に活用した学習支援が必要になっていくと考える.