英語学習につまずきのある子どもたちのための学習支援は,失語症,自閉症,認知症など言語障害臨床でのAACシステムのコミュニケーション支援法を使った学習支援で,シンボルと書記素,音素という3つの刺激を使った状況的学習である.現段階では,AACシステムのコミュニケーション指導法が,英語学習につまずきのある子どもたちにも,有効性があることを立証していく試みでもある.一人ひとりに,具体的にどのような弁別課題を与えたらいいか,子どもたちの言語学習スタイルを捉え,支援に当たる.また,コミュニケーションの拡大につなげていくために支援者側に必要な指導のポイントを考察していく.学習支援方法は,特別支援学級,放課後学習や夏休みの補講学習時に実践されることを想定している.
Light(1988)は,コミュニケーションを通じて,達成させる事柄として,
1.ニーズや願望の伝達(差し迫った要求を手近な人に伝える.概ね予測可能)
2.情報の伝達(体験の考えの伝達,内容は予測困難)
3.社会的な親密感(互いの関心事や楽しみが話の中心,交流自体に価値)
4.社会的儀礼
Light(1989)は,AACシステムによるコミュニケーション支援を成功させる要因として,4つをあげている.
1.操作能力(operational competnce)
2.言語能力(linguistic competence)
3.社会性(social competence)
4.問題解決能力(strategic competence)
子どもたちのもつ言語学習スタイルは,聴覚優位性と,視覚優位性があるだろうことが,失語症訓練からも仮説が立つ.実際,子どもたち一人ひとりの,英語学習における言語学習スタイルに適応した学習訓練が,発達障害の子どもたちには,必要になる.
【WAB失語症検査】
【Matching Familiar Figures Test~認知的行動研究】
http://eschool.weblogs.jp/assistive_technology/2007/12/matching-famili.html